[副校長] 笑顔

笑顔
10月3日(日)、本校にとっての大きなイベントのひとつである「目指せ、日本橋!」がおこなわれた。本校がある川越から東京の日本橋までの約42㎞を生徒たちが3区間に分かれて襷をつないで歩くというイベントである。

週末登校型の一般コースの生徒と平日登校型の特別コースの生徒が一同に集まる事は通常ないのだが、この日はコース・学年に関わらずに班分をした。

当日は朝6時40分に川越駅に集合。川越市議会議員の小野澤康弘様、小高浩行様が早朝に関わらず激励に駆けつけてくれた。7時前に最初の班が川越駅を出発。運営スタッフとして参加していただいたPTA役員の方々が見守る中、約14キロの行程を歩き切った。2班は炎天下の昼時、一番苦しい時間帯に川越街道を南下。3班は池袋や神田の町並みと人混みの中を予定時刻に間に合う様にかなりの速度で歩いた。そして夕刻、丸の内の皇居前に参加者全員が集まり日本橋までの約2キロを歩いた。

どの班でも友達と語り合う様子や、疲れて遅れそうな仲間を気遣う場面がみられた。最初は一緒に歩いていなかった親子が、いつの間にか並んで歩く姿も。

同じ目的に向かって歩く時、人はいつだって仲間になれるのだ。「高校を卒業したい」「立派に成長し、幸せな人生をおくりたい」という願いは、どの生徒も親も持つ共通の目標である。だとしたら、学校生活を通じて仲間の輪は広がり絆が深まるに違いない。

のんびりとした日曜日の夕方、道行く人たちに応援の声をかけていただいたりしながら全員が日本橋のゴールにたどり着いた。万歳する者・座り込む者、ゴールした瞬間の姿は様々だったが、どの顔にも心地よい達成感が滲んでいた。

皆の笑顔が夕闇に穏やかに溶けていった。

2016.10.7  副校長  伊坪 誠

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