[副校長] 愛するということ
愛するということ
愛すること・愛されること。人間の力の源および悩みの本質は「愛」なのだと、密かに思っている。誰かに愛し愛されたいから、人は努力するし我慢も出来る。愛されているという確信が持てるから、人は心穏やかに暮らす事も出来るのだ。それなのに大方の人は、「愛」について真剣且つ深く考える事は滅多にない。かく言う自分も。
東日本大震災の際には「絆(きずな)」とう言葉がクローズアップされた。人は辛い出来事が起こると他者との繋がりを意識するのだろう。ならば、コロナウイルスが世界的に猛威を振るっている今、愛について真剣に考えてみることも大切なのではと思う。
哲学的でも宗教的でも漫画的でも構わない。人が人を愛するという事の大切さや尊さを真剣に考える時、逆境を切り抜ける糸口や困難に立ち向かう勇気が湧いて来るに違わないから。
「自分さえ良ければ良い」では、乗り越えられない危機の中にいる私たち。「一人はみんなのために」「みんなは一人のために」の精神が大切。こんなご時世だからこそ、一人一人が愛ある行動をとろうではないか。
追記
「人間の恋愛は、人として愛せる人しか真剣には愛せない。」
人間として、愛し愛される人になろう。
2020.3.26
霞ヶ関高等学校
副校長 伊坪 誠